作業療法学科 定員/35名[4年課程]2020年4月から計画中

作業療法とは?

作業療法は、人々の健康と幸せを感じられる生活を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、「作業」に焦点を当てた治療、指導、援助のことです。
作業療法の考えの中で「作業」とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ日常生活の各行為を指しています。

  • 作業療法の「対象」

    身体、精神、発達、高齢期の障がいや、環境への不適応により、日々の作業に困難が生じている、またはそれが予測される人や集団を対象とします。

  • 作業療法の「作業」

    作業には、日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養など、人が営む生活行為と、それを行うのに必要な心身の活動が含まれます。また、その人ができるようになりたいこと、できる必要があること、できることが期待されていることなど、個別的な目的や価値が含まれるものです。

作業療法学科の
教育理念

作業療法学科は、将来、医療・保健・福祉の分野に社会貢献できる、豊かな人間性と作業療法に必要な基本的知識と技術を兼ね備えた作業療法士の育成を目指します。

授業風景
授業風景
授業風景

カリキュラムの柱

  • ①「人」を理解し変化させることができる知識と技術を身につける。
  • ②「環境」を理解しコーディネートすることができる知識と技術を身につける。
  • ③「作業」を理解し治療に活かすことができる知識と技術を身につける。
  • ④他者を理解し信頼される「人間性」を磨く。
理学療法学科
理学療法学科
授業風景

作業療法学科の教育目標

  1. 1:作業療法の専門性を発揮し実践するために必要な基本的知識と基本的技能を修得する。
  2. 2:地域社会や医療・保健・福祉の分野で協業するために必要な分野の理解と、社会的倫理観、礼節を身に付ける。
  3. 3:他者を理解し信頼される人間性を形成するために振り返りと研鑽ができる。

フィールド

各対象領域ともに病気や障がいを持った方々の生き方・価値観・想いを重視しながら、再び一人ひとりがその人らしく生活できるように働きかけます。また、家屋改造のアドバイスや福祉用具の選択、自助具の作製を行うなどその仕事内容は多岐にわたります。医療や福祉・介護の現場はもちろん、保健・教育・職業領域など、社会活動の現場でも作業療法士は活躍しています。また、病気や障がいを持たないための予防事業も展開されています。

  • 身体障がい領域

    総合病院・リハビリ専門病院など(脳卒中や脊髄損傷など)

  • 精神障がい領域

    総合病院・精神科病院など (心のクリニック・メンタルヘルスなど)

  • 老年期障がい領域

    老人保健施設など (高齢身体障がい・認知症など)

  • 発達障がい領域

    発達障がい支援施設など (自閉スペクトラム症・脳性麻痺など)

各学年の学習内容

1年生

基礎分野や専門基礎分野の学習を通し、人の生活を考える基礎や人体構造の理解、医療・保健・福祉とリハビリテーションの概念を学びます。また、専門分野の学修を通して作業療法の基本的な考え方を学びます。臨床見学実習では早期の体験実習を通し、医療職になるうえでの意志を確かなものにし、学内学習へとつなげていきます。

主な科目
【基礎科目】

物理学、化学、生物学、心理学、教育学、コミュニケーション論、英語I・II、保健体育

【専門基礎科目】

解剖学、生理学、運動学、運動学実習、人間発達学、医療概論、臨床医学概論、リハビリテーション概論、社会福祉論

【専門分野】

作業療法概論I、基礎作業学、基礎作業学実習I、評価学総論、日常生活活動学概論、臨床見学実習

2年生

専門基礎分野ではリハビリテーションに関連の深い医学各論の学習を通して疾病と障がいの成り立ちや回復過程について学びます。また、専門分野においては対象者の状態を把握するために必要な作業療法の基本的な理論と評価の考え方を学んだうえで、短期実習を通して作業療法過程を学びます。

主な科目
【基礎科目】

統計学

【専門基礎科目】

応用運動学、病理学、臨床医学総論、臨床心理学、整形外科学、神経内科学、内科学、外科学、精神医学、小児科学、リハビリテーション医学、摂食嚥下学、公衆衛生学

【専門科目】

作業療法概論II、基礎作業学実習II、作業分析論I、作業療法評価学I~IV、作業療法評価学演習、作業療法理論I~IV、日常生活活動学、短期実習(評価実習)

3年生

臨床に沿った専門的、実践的な専門基礎分野の学習を通しながらチームアプローチについて学びます。また、専門分野の学習を通して各種疾患や障害に対する治療や対応、環境調整について学びます。短期実習では、より実践に向けた臨床技能、臨床思考過程を身につけます。地域作業療法実習では地域における作業療法実践を学びます。

主な科目
【専門基礎科目】

栄養学、薬理学、多職種連携論I・II

【専門科目】

基礎作業学実習III、作業分析論II、各身体障害作業療法学、高次脳機障害作業療法学、精神障害作業療法学I・II、発達障害作業療法学、義肢装具学、環境適応論I・II、地域援助論I・II、作業療法治療学演習、作業療法研究法I、作業療法管理学I、短期実習II(評価実習)、地域作業療法実習

4年生

作業療法管理学、研究法などの専門分野の学習を通しながら、卒業後に作業療法士として働いていくうえでの知識と心構えについて学びます。長期にわたる総合実習I・IIでの経験を通して、対象者に対する総合的な作業療法の実践過程や治療者としての対応を学びます。また、総合実習終了後は作業療法士免許取得のため国家試験勉強に取り組んでいきます。

主な科目
【専門科目】

作業療法管理学II、作業療法研究法II、総合実習I・II

4年間の主なスケジュール(予定)

「1年」4月上旬~7月下旬:前期講義/9月:前期試験、早期体験実習/10月上旬~1月下旬:後期講義/2月:後期試験「2年間」4月上旬~7月下旬:前期講義/9月:前期試験、短期実習1(評価実習)/10月上旬~1月下旬:後期講義/2月:後期試験「3年」5月:地域作業、療法実習/9月:前期試験/10月上旬~1月下旬:後期講義(10月:短期実習2(評価実習)/2月:後期試験「4年」6月~7月:総合実習1/9月~10月:総合実習2/11月上旬~2月上旬:国家試験勉強(11月上旬~1月上旬:後期講義)/2月:国家試験/3月:卒業 「1年」4月上旬~7月下旬:前期講義/9月:前期試験、早期体験実習/10月上旬~1月下旬:後期講義/2月:後期試験「2年間」4月上旬~7月下旬:前期講義/9月:前期試験、短期実習1(評価実習)/10月上旬~1月下旬:後期講義/2月:後期試験「3年」5月:地域作業、療法実習/9月:前期試験/10月上旬~1月下旬:後期講義(10月:短期実習2(評価実習)/2月:後期試験「4年」6月~7月:総合実習1/9月~10月:総合実習2/11月上旬~2月上旬:国家試験勉強(11月上旬~1月上旬:後期講義)/2月:国家試験/3月:卒業

その他、就職・学生・学校生活におけるイベントが各学年で開催されます。

【長期休み期間】

●夏休み/8月上旬から下旬 ●冬休み/12月下旬から1月上旬 ●春休み/3月中旬から4月上旬を予定しています。

目指す資格

作業療法士(国家試験受験資格)

主な就職先

岩手県医療局(岩手)/岩手医科大学附属病院(岩手)/いわてリハビリテーションセンター(岩手)/栃内病院(岩手)/栃内第二病院(岩手)/北上済生会病院(岩手)/南昌病院(岩手)/川久保病院(岩手)/東八幡平病院(岩手)/総合花巻病院(岩手)/介護老人保健施設 ケアコートもりおか(岩手)/大湯リハビリ温泉病院(秋田) ほか

VOICE 在校生の声

作業療法学科 4年 屋形場 尚輝
在校生

自分らしさで人の役に
長所を活かす作業療法士

高校生の頃に看護体験の一環で作業療法士が作業療法を通して患者さんが自信をつけ、社会生活に対して前向きに考えられるような働きかけをしている姿を見たのが目指すきっかけになりました。入学当初は、ただ機能訓練をすることだけが大事だと考えていましたが、講義や臨床実習を通して患者さんとの関係性がその後の回復を左右することを知りました。また、自分自身の「長所」や「自分らしさ」を発揮しながら、人の役に立つことができるやりがいのある仕事だと気付きました。これらの経験を通して、自分が目指す作業療法士の理想像になっています。岩手リハビリテーション学院の良いところは、先生との距離が近く、熱心に指導して下さるところです。学習に対する意欲を引き出していただき質問や相談がしやすく、また現在は主体的に学習に取り組むことが出来ています。この素晴らしい環境で作業療法士という夢を叶えましょう。

profile

作業療法学科 4年
屋形場 尚輝

岩手県立久慈高等学校出身

VOICE 卒業生の声

遠野はやちねホスピタル リハビリテーション科 菊池 凜来
卒業生

同じ目標を持った仲間と
憧れを現実に導く学校

私は、中学校の時に経験した怪我をきっかけに「リハビリってかっこいい!」と思い、岩手リハビリテーション学院に入学しました。そして、日々の授業や実習を積んでいく中で、精神科領域に興味を持ち、今は精神科病院に勤めています。実際に働いてみると、その一人一人にあった関わり方などアプローチ方法を考え、悩むこともたくさんありますが、それ以上に患者様からの「ありがとう」「明日もよろしくね」という言葉が励みになり、毎日とても充実していると感じています。
岩手リハビリテーション学院の魅力は、同じ目標を持った仲間とともに高め合い、どんなことでも親身に話を聴き、導いて下さる先生方と共に学べることだと考えています。その為、勉強の知識はもちろん、人としてもたくさんのことを吸収し、成長することが出来る学校だと感じています。
皆様も是非、岩手リハビリテーション学院で共に学びましょう!

profile

遠野はやちねホスピタル リハビリテーション科
菊池 凜来(第39期卒業生)

岩手高等学校出身

いわてリハビリテーションセンター 後藤 実莉
卒業生

広い視野を持つ大切さを
関わりを通して学んでいます

学校生活を振り返ると3学年での臨床実習、国家試験に向けてのグループ学習が最も印象に残っています。臨床実習は3回あり、症例を通して評価から治療計画の立案・実施までを経験することが出来ました。国家試験に向けた学習では、希望に合わせて個人かグループを選択可能でした。私はグループを選択し、学習方法についての相談や疑問点について一緒に考え、進めていける点が良かったと思っています。
卒業後は回復期の病棟に勤め、整形外科や脳疾患を対象としたリハビリテーションに携わっています。担当させて頂いた方の身体機能面を評価する事は勿論、背景を知るために病前の生活や役割・習慣・趣味など、関わりを通して多くの情報を得るように心掛けています。日々、退院支援に関わる中で広い視野を持つ事の大切さを実感しながら先輩方のご指導のもとリハビリテーションを提供しています。今後も支援を通して多くの事を学び、実践に活かしていけるように努力します。

profile

盛岡医療生活協同組合 川久保病院
リハビリテーション科
神久保 莉奈(第39期卒業生)

岩手県立軽米高等学校出身

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